ガンダム「エクシアってヤツ調子こいてるな」

ガンダム「どうした？」

ダブルゼータ「俺よりSガンダムの方が格好いいって言うんすよ！」

マークⅡ「酷い！やっぱり決め手は口の線かよ！」

ゼータ「ち、ちがう！だってSガンダム君変形するし…」

マークⅡ「正直に言えよ。MSは口の線が有るか無いかしか見てないって」

ゼータ「そ、そんな事…それだけは無いです！」

ダブルゼータ「じゃあ何で俺よりSガンダムの肩を持つんすか！」

ゼータ「そんなの人それぞれっていうか…」

ガンダム「なら聞こう…俺とエクシア、どっちが格好いい？」

ゼータ「え…？」

ガンダム「ハハハ、君にもついてるじゃないか」

ダブルゼータ「マジリスペクトしてるんでつけさせてもらいました！」

ガンダム「ははは…」

ダブルゼータ「あとGファイターと合体出来る点も…」

ガンダム「ダブルゼータ、ちょっと黙ってろ」

ダブルゼータ「あ、はい…」

マークⅡ「ゼータ、どうなんだ？」

ゼータ「ぼ、僕は…」

マークⅡ「早く言えよ」

ゼータ「え、エクシア君の方が格好いいと思います…」

ガンダム「なん…だと…？」

ダブルゼータ「て、てめえ！！」

マークⅡ「ば、バカ！お、お前今のジョークだよな？ジョークなんだよな？」

ダブルゼータ「いくらゼータ先輩でもガンダム先輩を侮辱するのはゆるせねえっす！」

ゼータ「も…もうたくさんだ！何だよさっきから！線がどうのこうの！」

ガンダム「ぜ、ゼータ…？」

ダブルゼータ「逆切れとかみっともないっすよ先輩」

ゼータ「うるさい！正直に言えって言ったから正直に言ってやったんだよこのポンコツ！！」

ガンダム「き、貴様！！出てけ！お前とは絶交だ！！」

ゼータ「言われなくても出て行くよ！バーカ！」ガシャン！キィーン…

ガンダム「ああ、やはり口に線が無いガンダムは性格が悪いんだ」

ダブルゼータ「つまりエクシアってヤツも相当のワルっすね」

ガンダム「ああ。そんなエクシアのが俺より格好いいって言ったゼータは…」

ダブルゼータ「最低野郎っすね！！あんなのが先輩とか恥ずかしいっす！」

ガンダム「俺もあれが後輩だと思うと悲しいよ」

ダブルゼータ「は？ほっときゃあいいじゃないすか。あんなの」

マークⅡ「そうは言うけど…」

ダブルゼータ「先輩まさかゼータ先輩庇うんすか？」

ガンダム「マークⅡ君。コアブロックシステムが無いからって我々は差別しないよ？」

ダブルゼータ「そうっすよ！先輩にはGディフェンサーがあるじゃないっすか！」

ガンダム「君は立派な合体ロボだよ…我々の仲間だ」

マークⅡ「で、でも…」

ガンダム「マークⅡ君！君は変形しか能が無いヤツとは違う…そうだろ？」

ダブルゼータ「そうっすよ！先輩は変形合体出来る！まさにあのGファイターの…」

ガンダム「ダブルゼータ、少し黙ってろ」

ガンダム「ふーん。俺たちも友達なのになぁ…」

ダブルゼータ「先輩がこんなに薄情だとは…」

マークⅡ「も、もちろん先輩ともダブルゼータとも友達だけど…ゼータとは…その…」

ガンダム「マークⅡ君、何を言ってるんだ？君は俺のマークⅡなんだよ？」

ダブルゼータ「兄弟みたいなモンじゃないっすか！」

ガンダム「その俺をゼータ以下と見ていたのか？君は」

ダブルゼータ「ひでえ話っす！」

マークⅡ「し、しかし…ゼータとは一緒に戦った時期が長いんですよ！そりゃ先輩は尊敬してますけど…」

ガンダム「そうか…なら聞こう」

マークⅡ「な、なんですか…」

ガンダム「ゼータと俺、どっちが格好いいんだ？」

ガンダム「だからお前には聞いてない」

ダブルゼータ「すいません。で、先輩どっちなんすか？」

マークⅡ「そ、それは…」

ガンダム「悲しいな。君なら即答してくれると思ってたのに。まあ、葛藤する気持ちも分かるけどね」

ダブルゼータ「先輩！はやく答えてくださいよ！」

マークⅡ（俺はゼータほどバカじゃねえ…ここはひとまずこのポンコツをおだてないと…）

マークⅡ「も、もちろん…せ、先輩ですよ」

ダブルゼータ「そうっすよね！やっぱあんな足が下に膨れてるヤツはダメっすよね！」

マークⅡ「あ、ああ…そ、そうさ！（ゼータの事言える足してんのかよ…）」

ガンダム「…なあ、マークⅡ」

マークⅡ「な、なんですか？」

ガンダム「本当に…俺の方が格好いいのか？」

マークⅡ「も、もちろん…本当です！」

ダブルゼータ「どうしたんすか先輩？」

ガンダム「具体的にどこらへんがどう勝ってるんだ？」

マークⅡ「そ、そりゃあ…（糞、なんか無いのかこいつのいいところって…）」

ガンダム「貴様…やっぱりウソをついてるな！？」

マークⅡ「そ、そんな事無いですよ！足、そうだ！足とか先輩の方が綺麗です！」

ガンダム「そ、そうか…俺の足…！」

ダブルゼータ「待ってくださいよ。それさっき俺が言ったことじゃないすか」

マークⅡ（こ、この野郎！！）

ガンダム「そういわれてみれば…おい！他にもあるだろ！何か！挙げてみろ！」

ガンダム「…」

マークⅡ（あ、あれ？駄目だったかな？）

ガンダム「なあマークⅡ、俺はどっちが格好いいかと聞いてるんだ」

ガンダム「優しい顔つきって何だ？ナメられてそうって事か？ああ！？」

マークⅡ「そ、そんな事無いですよ！！」

ダブルゼータ「そういえばさっきも足を格好いいとは言わず美しいとか言ってたっすね」

マークⅡ（こ、こいつ！！）

ガンダム「お前…やっぱり嘘ついてるだろ！！」

マークⅡ「ち、違！違うんですよ！ハハ…」

ガンダム「なら格好いい点を挙げてみろ！！コラ！！」

マークⅡ「そうですね…（ハンマーとかジャベリンとか言ってみるか…）」

ダブルゼータ「考えなくてもハンマーとかジャベリンとかたくさんあるじゃないすか！」

ガンダム「だからお前には聞いてないってんだよ！！」

マークⅡ（も、もう何も思いつかない…クソ…なんで俺がこんな目に…）

ダブルゼータ「先輩やっぱり…」

ガンダム「嘘をついてたんだな…」

マークⅡ「だ、だってよ！！カッコイイじゃねーかよゼータ！しょうがないじゃねえか！」

ダブルゼータ「開き直りやがったな！最低の先輩っす！」

ガンダム「いや、ダブルゼータ。もういいんだ…」

ダブルゼータ「せ、先輩…？」

ガンダム「分かってるんだ…俺より格好悪いガンダムなんかいないって事…」

ガンダム「どいつもこいつも格好いい…悔しいよ…俺こそガンダムだってのに…」

ガンダム「なのにアイツ！！エクシア！！畜生！なんだあの台詞…」

マークⅡ「ガンダム先輩…」

ガンダム「何が『俺がガンダムだ！』だ！俺こそガンダムだっていうのに！！」

ガンダム「ああ…醜いものさ…フフ…後輩の一言でこんなに…俺は最低の先輩だよ…」

ダブルゼータ「そんな…先輩は最低じゃないすよ！」

ガンダム「最低さ。エクシアの悪口を皆で言い合って、それでスッキリしようとしてたからな…」

ガンダム「更に…ゼータに八つ当たりしたりマークⅡに八つ当たり…」

ガンダム「情けない…情けないよ…」

マークⅡ「先輩…」

ゼータ「軟弱な事言わないでください！！！」

ダブルゼータ「い、いつの間に！？」

ガンダム「ぜ、ゼータ…？」

ゼータ「皆、先輩こそがガンダムだってわかってますよ！！」

ガンダム「…」

ゼータ「目を覚ましてください！！先輩！！」

ダブルゼータ「先輩こそが」

ガンダム「そうだな…弱気になるのは…俺より売れるプラモが出てからでも遅くないな…」

ゼータ「そうです！その意気ですよ！」

ガンダム「広い世代に人気なのは俺だけだよな…」

マークⅡ「そうですよ！Hi-ν、ストライクフリーダムなんか目じゃないですよ！」

ガンダム「でもな…そうじゃないってわかったんだ…」

ダブルゼータ「どういう意味すか？」

ガンダム「そんな事にこだわるのはバカらしいって事…」

ガンダム「誰が一番ガンダムかなんてどうでもいいんだ…だって…」

ガンダム「俺たち…みんなガンダムなんだから…」

ゼータ「せ、先輩…」

ダブルゼータ「先輩！！」